結婚式のマナー
結婚式・披露宴で両親にプレゼントは贈るべき?相場はいくら?
最近は地味婚ブームを越えて、結婚式自体をやらないカップルも増えていますが、結婚は人生の一里塚。両親への感謝の気持ちを伝える絶好の機会ですから、お礼の気持ちを込めて何らかのメッセージを送りましょう。手紙や言葉が苦手な人は、記念品を贈るのがおすすめです!
結婚式をやらない派も、一席設けている人が大半?
そもそも結婚式を挙げるカップルはどれくらいいるのでしょうか。経済産業省は「特定サービス産業実態調査」という調査の中で、「結婚式場業の概況」というデータを公開しています。
それによると、平成17年に結婚式を行った人は35万1,055件。同年に入籍した人の数から考えると、49%の人が結婚式をしていないことになります(調査方法が式場への聞き取り調査のため、レストランウエディングは漏れている可能性が高いです。また、自宅ウエディングやガーデンウエディングなど式場を使わない結婚式も漏れています)。
約半分の人は結婚式をやらない時代なんですね!
しかし、「なんにも」やらないカップルは少数派。こんなデータもあります。
ウエディングの口コミサイト「みんなのウエディング」の調べによると、ナシ婚カップルの61.7%は結婚式をやらない代わりに身内だけの食事会をしているそうです。
ド派手な披露宴は不人気かもしれませんが、せっかくの人生の節目です。お世話になった両親や親戚に感謝を伝えたい、必要な礼は尽くしたいという方が大半のようです。
結婚式はやらなくても、感謝の気持ちは伝えましょう
たとえ結婚式や披露宴をやらないにしても、両親への感謝の気持ちは伝えたほうが絶対によいです! 結婚は、家を出て行くことではなく、家族が増えること。これからもお世話になる両親ですから、改めて温かい関係を作れるようにしましょう。
結婚式や披露宴では「感謝の手紙の朗読」が定番の演出となっていますが、少人数の食事会で手紙を読むとシーンと静まりかえってしまいがち。注目度が高すぎて逆に緊張してしまいますよね。和やかな雰囲気のまま感謝を伝えるなら、ちょっとした記念品をプレゼントするのがおすすめです。
両親へのプレゼントはあげるべき?
ゼクシィの「結婚トレンド調査2017」によると、親へのギフト贈呈を行った人はなんと91.7%(ゼクシィ読者への郵送調査。回答5,123名)。
ウエディング業界大手の調査なので当然の結果なのかもしれませんが、多くの人がプレゼントを贈っているそうです。
気恥ずかしいという人は、結婚式に続く儀式のひとつととらえてみるといいかもしれませんね。
プレゼントの相場は、何をいくら?
これも上記ゼクシィの調べですが、人気のプレゼントは次の通り。
1 花束(63.6%)
2 手紙(24.1%)
3 写真(10.4%)
4 時計(11.1%)
5 ぬいぐるみ(9.7%)
6 食器(6.4%)
7 花束以外の植物(4.8%)
8 食べ物(4.4%)
9 ポエム(4.0%)
10 似顔絵などのイラストや絵画(3.0%)
プレゼントにかかった金額の平均は、3.5万円。
最も多いのは、2万円~2万5千円未満だそうです。
プレゼントにふさわしくないもの、気をつけることは?
まず、一般的にプレゼントにふさわしくないとされているものは避けましょう。
例えば次のようなもの。
・履き物(踏みつけるものだから)
・刃物(縁を切る意味があり縁起が悪いから)
・ハンカチ(漢字で書くと手巾のため手切れと読めるため)
・お茶(弔事で使われる定番品のため)
・肌着や靴下など(下に身につけるものを目上の方に贈るのは非礼とされるため)
また、あまりに実用的なものも味気ないのではないでしょうか。何よりも伝えたいことは感謝の気持ちですので、次のようなものは避けた方が無難でしょう。
・金券、商品券、現金
・日用品、消耗品
高価な物を贈る必要はありませんが、上のものを避けて、気持ちが伝わるようメモリアル的な物がおすすめです。
おすすめのプレゼントをまとめました!
こちらのページもご覧ください。
結婚式・披露宴での両親へのプレゼントアイデア
結婚式・披露宴で両親に渡すプレゼントのアイデア10選
結婚式・披露宴で両親に贈るプレゼントのテーマはズバリ、感謝!「そうそう、前からこれが欲しかったんだよね!」という品物ではなく、メッセージを贈るための記念品と考えましょう。どんな物が喜ばれるのか、アイデアを10個ご紹介します!
1 似顔絵や名前のポエム
オリジナルのギフトは、用意してくれたことそのものが嬉しいもの。世界に一つしかないので、記念品としては最高の意味を持ちます! 感謝を言葉に出して伝えるのが恥ずかしい、これまでの関係を考えると難しいかも……そんな人でも、ギフトにメッセージを入れてしまえば贈りやすいですよ!
下の商品は、ご両親の名前の頭文字を使ったポエムと似顔絵を合わせたアート額。残る物を贈りたい、ちょっと変わったものを贈りたいという方に人気があります。
2 豪華な花束
定番の花束は、その場がぱっと華やぐアイテムでもあります。花を贈る行為自体に、祝福や感謝という意味があるので晴れの席にはぴったりです。
花なら何でもいいわけではなく、ある程度の金額を出すと豪華に見えます。カップルでお花に詳しい方が用意された方がよいでしょう。お花の質もボリュームもどちらも大事なので、お花屋さんに用途と予算を相談してバランスの良いものを作っていただくのがおすすめです。
ネット通販で購入できる格安の花束は避けましょう。当日まで品物を見られないので失敗した時のリスクが大きいためです。
3 デジタルフォトフレーム(タブレット)
大事な息子や娘が出て行ってしまっても、デジタルフォトフレームがあれば寂しくないかもしれません!? 子どもの頃から現在までの写真を入れて贈ると喜ばれます。
結婚式当日の写真を入れると、持ち帰ってすぐに楽しめますし、将来お子さんが生まれた後には、孫の成長も身近に感じていただけます。
デジタルフォトフレームとして販売されている商品だけではなく、タブレット端末をフォトフレーム代わりに贈る方もいます。Wi-Fiを使って遠隔操作で写真を更新すれば、「元気でやっています」というメッセージにもなりますね。
4 時計(花時計、三連時計)
「これまでの時間にありがとう」「これからも一緒に時を刻みましょう」というメッセージを込めて、時計を贈られる方も多いです。
時計なら毎日目にする物なので、自然に贈り主のことを思い出してもらえそうですよね。
「花時計」というのは、時計の周りにプリザーブドフラワーを敷き詰めた箱形の時計です。プリザーブドフラワーは枯れないお花とされていますが、時間が経つと退色するので永久には持たない点だけ注意が必要です。
「三連時計」は、一つの木材を3つに切って作った時計のこと。一つは義実家に、一つは実家に、一つは新家庭でと分けて使います。木目がつながっていて、並べると一つになることから、家族のつながりを表しています。ロマンチックな時計ですね!
5 夫婦茶碗
お茶碗なんて日用品では? と思われるかもしれませんが、夫婦セットのものは立派な記念品になります。
新郎新婦の二人が新しいスタートを切れるのは、ご両親があってのこと。「これからもお手本の夫婦でいてください」「仲のいい二人のおかげで幸せになれました」という意味を込めて、メッセージと共に送りましょう。
6 似顔絵ペアワイン
こちらも夫婦茶碗と同じく、仲良し夫婦に贈りたいプレゼント。ワインのラベルに似顔絵や名前やメッセージを入れたオリジナルギフトです。仲のいい両親をそれぞれ入れてもいいですし、新郎新婦の似顔絵で作ってもいいでしょう。
食品は消え物なので味気ないと思われるかもしれませんが、ラベルを剥がして飾ることができるよう、フレーム付きです。これならいつまでも思い出が残せます。
似顔絵ペアワイン/2本 16,000円(税抜)
ピカソランド
7 旅行券や食事券
子育ても一段落。寂しい反面、ご両親はほっとひと安心しているかもしれません。これまで沢山の時間を費やしてくれたことに感謝して、ゆったりした時間を過ごしてくださいというメッセージもいいですね。
高級なレストランのお食事券、旅行券を贈れば、非日常と夫婦水入らずの特別な時間をプレゼントできますよ!
8 手作りのフォトアルバム
子どもの頃から現在までの思い出の写真を一冊にまとめて贈ると、きっと結婚式から帰ってすぐにご両親は楽しい時間を過ごせることでしょう。
デジカメやスマホの普及で、写真はついつい撮りっぱなしになりがちではないでしょうか。フォトアルバムを作ると、改めて印刷することの良さを実感できますよ!
9 ウエイトドール
出生時の体重と同じ重さに作ったぬいぐるみです。特にお母様にとっては、感慨深いかもしれませんね。もらって数ヶ月は一日に何度も抱っこして感覚を確かめた……という方もいるそうです。
ぬいぐるみは好き好きがあるので、お相手次第という点は注意が必要です。
ぬいぐるみではなく、出生体重に合わせたお米を贈る「体重米」という商品も色々売られています。お米なら無駄になりませんね!
10 鉢植え
実は花束が好きではないという方が一定数います。花はすぐに枯れてしまうし、それを捨てる瞬間が寂しいから、という理由です。そんな方には、鉢植えを贈るというのも手です。
長く楽しんでいただけますし、鉢の部分をデコレーションすればメッセージも加えられます。お祝い事の際の定番である胡蝶蘭は、越冬させれば再び花を楽しむことができるので、結婚式のプレゼントでも人気です。
結婚式、披露宴の招待の受け方
結婚式の招待状が届いたら
結婚式の招待をいただくほどの間柄ですと、ご結婚されることは事前に知らされているのではないでしょうか。招待状でご結婚を知る、ということの方が稀ですね。ですから、招待状が届いたら、速やかに返信しましょう。返信期限が示されていることが多いですが、「期限内ならギリギリまでOK」ではありません。「すぐに」ご返信しましょう。料理や引き出物の準備がありますから、新郎新婦は早めに参列者の数を決めたいもの。また、期日までに返事が来ないと気をもんでしまいますし、請求されてから返事をするようでは相手をないがしろにしていると思われても仕方ありません。
結婚式の返信はがきの書き方
正式な招待状への返信は、格式高く行います。筆記具は筆か万年筆。ボールペンは次点で合格です。インクの色は黒かブルーブラック。間違ってもカラフルな水性ペンや薄墨のようなグレーで返信してはいけません。あらかじめ「御出席・御欠席」などと印刷されている返信はがきが同封されていることがほとんどなので、どちらかに丸を付けます。その際、「御」の字を二本線で消し、「出席・欠席」の後に「させていただきます」などと付け加えるのが一般的です。御住所、御芳名などの「御」の字も二重線で消します。メッセージを添える場合は、句読点を打たずに文章を書きます。句読点は「終わり、区切り」を意味しますから、お祝い事に終止符を打たないようにとの意味があります。
欠席する場合の、返信はがきの書き方
欠席の場合は、一言メッセージを添えると良いでしょう。この際、身内の不幸や病気が理由の場合はお祝い事に水をさすため書きません。また、多忙を理由にするのは失礼にあたるため、「所用のため、やむをえない事情があり」など言葉を濁して書きます。欠席の場合は、数日おいてから返信します。一番に届いた返信はがきが欠席では新郎新婦もがっかりしますし、あまり早く届くと「最初から出席する気がない、検討すらしていない」という印象を与えてしまいます。
招待を受けた人は誰か
招待状の宛名に「○○様 御令室様」とある場合は夫婦揃って、「ご家族様」とあれば家族全員の招待という意味です。ただし、ご家族あとある場合でも子どもが小さいうちは慎重に。基本的に、結婚式や披露宴の場に親族以外の小さな子どもを参加させるのはマナー違反です。静粛な場ですから、泣いたり騒いだりしてしまう年齢の場合は遠慮します。「泣いたら退席すれば良い、まだ食事が必要ない年齢だから大丈夫」などと考えてはいけません。中座すること自体が失礼ですし、赤ちゃんがいるだけで周りは気を使います。預けることができないなら、ご夫婦どちらか一人が出席し、「子どもが小さいので一人で参加したい」などと伝えましょう。もし先方が、どうしても皆さんでとおっしゃる場合には子どもを同伴させても良いですが、泣いた際にすぐ退席できるよう出入り口近くの席にしていただくなど、あらかじめご相談されると良いでしょう。招待されていないのに子どもを同伴させるのは論外です。
返信はがきに添えるメッセージの例
「ご招待いただきありがとうございます あいにく出張に出ており式に間に合いそうにありません 披露宴にはぜひ参加させていただきます」「ご結婚おめでとうございます 当日の○○さんの花嫁姿を楽しみにしております よき日とならんことを願っております」「この度はおめでとうございます とても残念ですが所用のため出席できません お二人の門出を心よりお祈りいたしております」
結婚式に招待されたなら、必ず見たいシーンがありますよね。そう、ご両親に感謝のお手紙を読んでプレゼントを渡すシーンです。当店では【結婚式でのご両親へのプレゼント】を豊富に取り揃えておりますので、ご友人の方にもご紹介いただけましたら幸いです^^
また、ご結婚がまだでしたら、是非その際はご利用ください。
結婚式にふさわしい装い/和装
和装には格の序列があります
新郎新婦の両親でも、最近は和装を着ない方が増えていますが、結婚式に和装で行かれるのはとても素敵です。黒留袖はやはり場が引き締まりますし、女性の振り袖姿は華やかさを添えてくれるため喜ばれます。ストンと着るだけのワンピースと違って準備が大変ですから、それだけ相手への心づくしも感じさせますね。
日頃から着物を着慣れている方にとっては当たり前のことかもしれませんが、和装で気をつけるべき点は、着物は格の序列がはっきりしているということです。最も簡単な見分け方は、紋の数。第一礼装は五つ紋。準礼装は三つ紋、略礼装は一つ紋です。そして、柄の付け方。絵羽模様は格の高い着物に用いられるもので、黒留袖、色留袖、訪問着に使われます。反物の状態でなく仮縫いの状態で絵付けをしたもので、柄が途切れず続いているものです。男性の着物の場合は女性ほど種類がないので、礼装とそうでないもの、として考えます。男性の礼装は、黒紋付羽織袴、色紋付で、紋がないものは略装となります。女性の場合は種類が豊富で、紋がなくとも以下のものは結婚式にふさわしい着物になります。
・第一礼装
黒留袖
本振袖(大振袖)
・準礼装
色留袖
訪問着
振袖(中振袖、小振袖)
色無地
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それぞれの、着るのがふさわしい人
この次に、外出着である付け下げ、付け下げ小紋、小紋、紬の訪問着、無地の紬、絞り、更紗などがあり、付け下げに関しては上品なもの、紋があるものであれば着ても良いとされています。紬、かすり、ウールの着物、銘仙、木綿の着物は普段着なのでやめましょう。
着物には、未婚者しか着られないもの、既婚者しか着られないものがあります。黒留袖は既婚者のみ。振袖は未婚者のみです。ただし、振袖については「若い女性のもの」と見る人も多いので、年齢によっては奇異な目で見られかねません(本来は未婚ならばマナー違反ではありませんが)。同格の着物を着たいのであれば、色留袖でにされると良いでしょう。色留袖、訪問着、色無地はどちらが着てもかまいません。
また、黒留袖については親族側が着るのが一般的で、ゲストが着ているのは違和感があります(既婚者全員が黒留袖であるような、格の高い結婚式もあるかもしれませんが…)。
結婚式の和装のNG
白っぽいものは避ける(和装の場合、白い振袖でも本来はマナー違反になりませんが、ご存じない方もいるため。あえて白は選ばない方が無難です)
お色直しで新婦が振袖を着る場合は、事前に確認して同じような色柄を避ける。
季節に合わない柄。
下ろしたままの普段の髪。必ずアップにする。
下品なもの、目立ちすぎる大柄なもの。
毛皮のストールはクロークに預け、式や披露宴では身につけない。
大きなピアスやイヤリングは避ける。ネックレスは付けない。
留袖に帯留めは付けない。
食事の際はハンカチを挟んで汚れを防ぐ。
所作に気をつける。和装ならではの裾のさばき方、手足の運び方が伴わないと美しく見えません。
結婚式にふさわしい装い/洋装
式には正装、または準正装で臨みます
結婚式は格式の高い儀式ですから、参列者は正装で望むのが正しいマナーです。最近は自由な風潮になってきていると言われますが、マナーは自分のためでなく相手のためにあるものです。もしあなたの服装を不快だと思う親族が一人でもいれば、「その程度の常識しか持たない人」「相手を格下に見ている証拠」と思われかねません。同時に新郎新婦は「そんな人を友人にしている人」です。一気に株が下がってしまうでしょう。これからの結婚生活に影響が出るかもしれません。
式には教会式、神前式、仏前式、人前式など様々ありますが、基本的にはすべて正装か準正装で臨みます。それでは、正装とはどういうものかを見ていきましょう。ここでは洋装について説明します。
式に参加する場合の服装(男性)
男性ならスーツでですが、種類は様々です。格の高い順に並べると、モーニング(午後16時くらいまで)、タキシード(夜)が正礼装。ディレクターズスーツ、ブラックスーツ、ファンシータキシード、ファンシースーツが準正装の範囲です。次に、ダークスーツやブレザーとなりますが、こちらは略礼装となります。ではすべての参列者が正礼装であるべきかというと、そんなことはありません。格式の高い結婚式の場合、全員が正礼装であるという場合もあるでしょうが、ほとんどの場合はモーニングやタキシードを着るのは新郎新婦のお父様のみで、他の参列者はブラックスーツやグレーのスーツが多いようです。その際に気をつけることは、主役よりも目立たないこと、柄もの(はっきりしたストライプなども含む)を避けること。ネクタイは白や銀色が主流ですが、上品でカジュアルすぎないものなら色のついたものを着ける方も増えています。ビジネススーツなどは小物を工夫しても普段着の扱いですのでNG、黒いネクタイは喪服用ですのでNGです。
式に参加する場合の服装(女性)
特に若い女性ですと、華やかな装いは喜ばれますが、まずは上品さ大切に。女性の最も格の高い正装は、アフヌーンドレス(昼)、イブニングドレス(夜)で、共にワンピース型で、スカート丈がくるぶし以上と長いものです。アフタヌーンドレスは袖付きで胸元も詰まったものを指しますが、イブニングドレスは露出がぐっと高くなり、胸元や肩は大きく開き、アクセサリーで華やかに装います。
ただし、ロングドレスは着る人を選びますし、日本では馴染みがないため、実際には膝下丈のフォーマルドレス、フォーマルスーツと呼ばれるものを着る方が多いです。お辞儀の文化がありますから、夜だとしても胸元が開いている服も敬遠されます。
女性の場合は単色無地のワンピースであることが最も無難とされていますが、何を持ってしてフォーマルと呼ぶかは非常に曖昧ですので、TPOに合わせること、品を保っているかどうかはご自身の感覚も大切です。「昼間の式では光り物を付けない」などとマナー本にありますが、ではアクセサリーは真珠しかダメなのか、ドレスに小さく就いているラインストーンもダメなのか?と言えば、もちろんそんなことはありません。何事も程度ものです。
注意するのは、お店の人の意見を鵜呑みにしないこと。百貨店のフォーマルコーナーには入学式用のセミフォーマルやミニ丈のパーティードレスも同時に溢れており、店員さんはどれを指しても「結婚式に着ていっても大丈夫です」と言いますが、それは間違いです。
男性のスーツのようにこれといったスタイルが決まっていないため難しく感じるかもしれませんが、そのかわりにNGポイントは沢山あります。次の項目でNGポイントを列挙するので、参考になさって下さいね。
NGな装い
白いドレス。写真で白に見えてしまうようなら明るいクリーム色なども避ける
膝が出ないスカート丈。座った時にも出ないのが理想
披露宴では肩が出ても良いが、式ではNG。羽織ものを用意する
プリント生地。ジャガードやレースなど素材による地紋などはOK
バイカラーのドレス。カジュアルな印象を与え、色が「別れる」ため
派手、下品、足や胸元の露出の高過ぎるもの
チャイナドレス、アオザイなど外国の民族衣装
真っ黒。喪の装いのため
毛皮、皮革。殺生を感じさせるため
ドレス全体に入るラメ、スパンコールなどの光り物は昼の式では避ける
フラットシューズ、、ブーツ、サンダル、ミュール、つま先の出る靴
素足、黒いストッキング、タイツ、網タイツ、カラータイツ
大き過ぎるバッグ、紙袋のサブバッグ
時代と共に常識も変化しますが、現在のところ、概ね以上のようなNGポイントを守ると無難です。チャイナドレスなどは意見が分かれるところかもしれませんが、ともすると夜のお店や仮装のようになってしまいます。足の出るスリット、体にフィットするボディコンスタイルは論外ですし、仮に正統な着こなしができていたとしても、その正統性が他のゲストにはわかりませんよね。他の方に伝わらない常識というのは、常識とは言いません。ちなみに、中国国内でもチャイナドレスを正装と認めない人は多いのです(原点は満州族男性の上着。漢民族の服、女性の服ですらないため)。そもそも日本人が日本の式で外国の民族衣装を着る必然性がないので、礼節を重んじる場にはふさわしくないでしょう。